インドネシア人への日本語教育:モチベーションを維持するための鉄則と事前準備の重要性

インドネシア語学習コンテンツを作っていると、日本人よりもインドネシア人からメッセージをもらうことの方が多くなります。

インスタのメッセージの大部分はインドネシア人からとなります。

そのほとんどが、「日本語教えてください」というものです。

実際に僕自身が教えた経験もありますが、基本的にお互いに「軽い気持ち」なので、継続的に学ぶって人はいないです。

実際のケース

日本語教師Aさん、インドネシア人の送り出し機関を担当していました。送り出し機関の提携先インドネシア人ヤンさん+そのほかの数人のインドネシア人は日本語学習が必要ということで、ヤンさんはAさんに日本語の学習頼んできました。

ヤンさん
ヤンさん

先生、どうしても日本語が必要なんです!!一生懸命頑張ります!!ぜひ教えてください!!!!!

分かりました。一緒に勉強頑張りましょう!

※イメージですが文章だと非常にやる気があり、誠実なのだが…

ただ、現実は違いました。

いざ、授業を始めてみると全然やる気を見せてくれないのです。

文章でのヤンさんと、実際に会ったときのヤンさんの「やる気の違い」に戸惑うAさん。

「あういうのって何なんですか?」と僕に話してくれました。

「そんなことがあったんですね、それで、どうしたんですか?」と僕。

Aさんがとった手段は「説得」でした。

「ちゃんとやらないと日本で働けないよ」

→やらない。

「将来日本で働くためには頑張らないと」

→「はい!」と気持ちのいい返事するものの、思ったように動いてくれない。

やがて、ヤンさんは返信もあまり返さなくなり、Aさんの方がストレスがたまり折れてしまいました。(授業は3回ほどはやったそうです。)

実は、このようなケースは日本人とインドネシア人との間のコミュニケーションではよく起こります。

インドネシア人の本音の部分は、日本人同士のコミュニケーション以上に見えにくいのかなとも思います。

では、どのようにするのが正解なのか、考えてみましょう。

これは実際に、インドネシアで日本語を教えている先生(日本人・インドネシア人)などにも聞いて検証してみました。見えてきた原因が2つありますのでまずはそこを紹介します。

原因1. そもそもの「信頼関係」ができていない

これは、簡単に言えばなめられているケースです。

日本人講師にありがちなのですが、簡単なインドネシア語しか話せない、あるいはうまく解説ができない、そして授業が楽しくないために、「この人、大したことないな」と思われてしまうケースです。

インドネシア人からすると…

「別にあなたから学ばなくてもいいんですけど、笑」

「ほかにもいい学校とか、サービスあったら移ってもいいし」

って感じです。(少なくとも最初は)

そして、

日本語教育に専念してきた人ほど、このワナにはまってしまうケースがあります。

特に「私は日本語教師養成講座で420時間頑張って資格を取得しました!(エッヘン!)」って人はアブナイ傾向があります。

インドネシア人からすると、そんなことはどーでもいいんです。

別に、自身がやってきたことにプライドを持つのは構いませんし、自信をもって授業を行うためには必要な要素であることも認めます。

しかし、それは自分の中で完結させるべきであり、他人を動かすためのものではありません。

経験や努力が傲慢につながる場合、自分で感じていなくとも、生徒には透けて見えています。

それは態度だったり、言葉遣いであったり。

実はそういった人ほど、自分を顧みず、原因を相手になすりつける傾向が見られます。

「インドネシア人はやる気ない」「インドネシア人は口だけ」…といった口癖・愚痴が出てきてしまう場合要注意です。

この場合、そもそも信頼どころか、興味も持ってもらっていません。

先生が教え方が下手で、思った以上の感動や、納得感を授業などで与えられていない

楽しくない、すぐに難しい説明に入る、知識が定着していないので、うまくかみ砕いた説明ができない。

⇒「なんでこんなに知識のあるワタシを必要としないのだ?」

インドネシア人からすれば、その人やその人の教えに価値を全く感じていない、それだけのことです。

しかし、当の本人は資格や経験自体に価値を感じるが故に、このギャップに苦しみます。

なので、

「知識がある=教え方が上手」ではない、ということを理解しましょう。

天狗になり、伸びてしまった鼻、これが自分で見られるか、そして、へし折る決意をできるかが第一歩となります。

あるいは、うまくいかないことの連続で、伸びた鼻をへし折られて、ようやく「謙虚」になれる人もいます。

教えてあげる、教えてやってる、という上からの立場になってないか一度確認しましょう。

一時間授業をやって一個も感動や、納得感がない場合、生徒らが次からの授業に継続的に出る可能性は小さくなるでしょう。

「やばいかも…」と思った方のみ、そうならないための対策を以下に書いておりますので、読み進めてください。

対策1. 事前の準備

さっきも言いましたが、まず大事なことは信頼関係です。

「この人に教わりたい!」と思ってもらうことです。(特に一発目の授業で!)

そのためには生徒に「わかった!」体験をさせることです。

実は、それは授業前の準備で十分に対応ができます。

実際、日本人にインドネシア人に教える場合、授業前には、生徒から必ず受けるであろう質問を想定してから授業を行うようにします。そうするとこでスムーズにいきます。

楽しんでもらえるように、いくつもの画像も用意するし、小道具も用意するし、ジェスチャーもめちゃくちゃ使います。

授業前には、事前に話す練習もします。意識としては幼稚園の先生です。授業前には100円均一などでも道具をそろえます。

ジャパネシアブルのYouTubeでも小物は多用してます。

Taiki
Taiki

僕の教え方がうまいとは言ってないよ!笑、むしろ素人です!ただ、「わかってもらえるための工夫」はできる限りやることが大事だよ!

日本語を教える経験がない場合は、「日本語の事前学習」ももちろん必要となります。

その点はジャパネシアブルでの各項の動画解説などを見せるだけである程度対応できるので、その上で疑問があった場合は例文や使用例などを用いて解説できるように準備しておいてください。

準備としては、「その授業で教えることが頭に入っていればいい」です。それ以外のことは、別の授業でやればいいと思いますし、そんなに時間を取れないと思います。

今まで日本語教育のキチンとしたお勉強をしてきた人は知識がまんべんなく頭に入ってるせいで、とっさの特定の分野に関する質問に対応できないことがあります。

「ええっと~」「それは~…」「どうだったっけな。」となってるうちにタイムオーバー、生徒にとっても実りのあるいい授業になったとは言えません。

なので、知識が少ないうちは、一回分の授業だけの事前準備を行いましょう。

「でも、事前学習ってどんなことをすればいいかわからないし、どのような準備をすればいいかさっぱりわからない…」

って人多いですよね。

そんなときにおすすめなのがこの本です。

生徒がどのようなことにつまづくくか、どういう説明方法がわかりやすいか、そのようなことが具体的に説明されているので、授業の進め方のイメージが非常にわきやすいですので手にとっておきましょう。

対策2. インドネシア人講師と日本人講師のセットで行う

じゃあ次に対策の2つ目、インドネシア語に不安がある方は、インドネシア人と一緒に授業を行いましょう!

Zoomでも教室でも、二人講師がいることは非常に心強いです。

自分が日本語で言って説明が伝わっていない時などには、インドネシア人にインドネシア語で説明してもらった方が早いです。

日本人講師ができることとしては、例文を出したり、発音や文法間違いの指摘などができます。

日本人の存在があるだけで、生徒も安心して学ぶことができます。

講師二人の役割分担がしっかりしていれば、生徒も知りたいことがすぐ知れるし、効率の良い授業で学習効果も実感できるので評判がよくなりやすいです。

実は、インドネシアにある日本語学校や、大学の日本語学科でも、インドネシア人講師にお任せというケースが多く、講師のレベルがそこまで高くないこともしばしばあります。

その結果、間違ったまま教えてしまったり、知識がつかないまま時間だけが過ぎてしまう人もいます。

なので、日本人教師とインドネシア人教師(日本語ができる)のペアで行うことだけでも希少価値が高まりますし、ほかの教育機関との差別化を図ることができます。

taiki
taiki

Zoomで教える際には必ず「録画」しよう。うまくいった授業や、生徒の反応が良かった授業は積極的に自分のSNSなどで発信して楽しい雰囲気を伝えよう!そうすればまだ自分の生徒でもないインドネシア人からの信頼も手に入るよ!

対策3. ご自身のインドネシア語能力を上げる

生徒の日本語能力よりも、日本人講師のインドネシア語能力がなければ、生徒からすれば、「自分だって外国語できてねえじゃん。」ということです。

養成講座を終えるよりも、インドネシア語で話す、説明する能力の方が説得力を持ちます。

N3レベルの生徒を教える際、自分はインドネシア語能力C級以上の能力を有しているか?ということを問うてみてください。

逆にインドネシア語能力があれば、かなり信頼されます。それは、その分、大きな努力が必要だからです。

外国語を学んでない人が、外国語を学ぶ人の気持ちを理解するのは難しいです。

だからこそ教える側も相手側の言語を覚えて、寄り添う姿勢を見せましょう。

ジャパネシアでもJapanesia Live Collegeというスクールを運営しておりますが、日本語講師も多く在籍しております。

では、「2つ目の原因」について見ていきましょう。

原因2. 生徒自身の問題のケース

2つ目の原因は、生徒のプライベートでの問題です。

例えば、家庭での悩みがあったり、他の要件で日本語学習の優先順位が下がっている、といったものです。

これは継続的に日本語を複数人の生徒に教えていく中で必ず出くわす問題です。

これは、正直、あまり改善方法がないですが、手がないわけではないです。

対策1. 授業後にカウンセリングの時間を設ける

生徒自身の「悩み」で勉強をやらないケース、これは日本語教師の中にも同様の経験をしている方が多くいました。

対策としては、授業後に、ちょっとだけ時間をもらって話し合いの時間を設けるといいです。

何かをしてあげようとするより、ただ聞いてあげるだけでいいです。

別に無理に悩みを引き出す必要もないですし、ただ話すだけでいいと思います。

日本語は大変ですからやる気が落ちることもありますし、逃げ出したいこともあります。

無理に頑張りなさい!と言っても逆効果で、悩んでる生徒の負担がさらに増す可能性もあるので、復活の時を待ちましょう。

あるいはその人にとって、「日本語の勉強」が人生の最優先事項ではないこともあります。その場合は、最も大事なことを済ませるように促しましょう。

※例えば、家族が急な病気で看病や介護をしなければならない人が、勉強に集中はできないです。

原因3. 勉強の壁にぶつかっているケース

そして3つ目は勉強が難しくて、苦しんでいるケースです。

いくら頑張っても成果が出ない、周りの人と比べてしまって伸び悩んでいる場合に投げ出したくなることがあります。

たぶん半数以上の日本語学習者がどこかの時点で経験はするでしょう。

対策はかなりたくさんある

今までいろんな悩める日本語学習者を見てきて、すべての人に対応できるわけではないけども、ケースバイケースで使える対策があるので、その人に合った対策を使ってください。

1. モチベ採掘

「モチベ採掘」とは、いわば「思い出しの作業」です。

誰しもが、

「最初勉強を始めたとき、楽しかったな」

「初めて日本人の友達ができた時うれしかったな」

「新しい表現が通じた時、最高の気分だった」

「あ、そうだ、字幕なしでアニメを見たいんだった。」

そのような成功体験や、そもそもの動機があるはずです。

そうしたものを意識的に感じさせる授業を行っていかないといけません。

そのためには、ちょっとその人には手の届きそうで高いレベルの問題を出してあげて、階段を一歩一歩上らせてあげることが必要です。

さらに、それが自分でできると最高です。自主的に学ぼうという姿勢が手に入りますし、質問の質や量も変わってくるので伸び率も上がります。

自分が伸びているのかどうか、自分ではわかりません。しっかりと成長を感じている部分があれば、積極的にほめましょう。講師の言葉は、信頼関係があれば生徒にとって大きな影響力を持ちます。

2. 学習者の目標理解

学生一人ひとりが日本語を学ぶ目的を理解し、その目標に基づいた学習計画を立てることが重要です。これにより学生は自分の目標に対する自覚を持ち、学習に対するモチベーションが高まります。

3. 学習の進捗確認

定期的に学習の進捗を確認し、学生にフィードバックを提供することです。これは学生が自分の進歩を理解し、自信を持つために不可欠です。

4. 具体的な成功体験の提供

小さな成功体験を積み重ねることで、学生の学習意欲を引き出すことができます。例えば、短い文章を作成したり、日本の歌を歌ったり、日本語で会話したりすることで、具体的な成果を感じることができます。毎回インプット型の授業でなく、月に一回や二回は学んだ日本語を実際に使う授業をしてもいいでしょう。

5. 関連性の強化

学生が学んでいる内容が自分の生活や興味とどのように関連しているかを強調することが重要です。例えば、学生がアニメやマンガが好きなら、それらの内容を教材に取り入れると良いでしょう。いろんな生徒のリクエストを聞いてやりたいことを学ぶ授業をすると喜んでくれます。

6. 文化とのつながり

日本語学習は単なる言語学習だけではなく、日本の文化、歴史、社会について学ぶ機会でもあります。これらの要素を取り入れることで、学生は日本語学習の深い意味を理解し、よりモチベーションを維持することができます。

7. コミュニケーションの強調

会話や実際のコミュニケーションを重視することで、学生は学んだ言葉や表現を現実の状況で使用する経験を得ることができます。これにより、彼らは自分の学習が具体的な成果をもたらすことを実感し、自信とモチベーションを得ることができます。講師→生徒の授業だけではなく「生徒⇔生徒」の双方向のコミュニケーションを取らせる時間を設けましょう。

8. 安心した学習環境の提供

学生が自分の学習ペースを尊重し、間違いを恐れずに新しいことを試すことができる安全でサポートされた環境を提供することが重要です。この件に関してはいかなる学習者にとっても重要です。以前、ジャパネシア(インドネシア語学習サイト)にて、日本人の初心者レベルの生徒にも話したことがある内容です。もちろん上級者でも必要となる考え方なので、良ければ一度ご覧になってください。

9. 学習者の自主性の尊重

自分自身で学習の方向性を決めることは学習者のモチベーションを高めます。教師としては、学生が自分自身の学習経験をントロールする能力を尊重し、それをサポートすることが重要です。教材はテキストブックだけでなく、映画、音楽、ニュース記事、ゲームなど、学生が関心を持つ多様なリソースを含めるべきです。これにより、学習は楽しく、生活に密接に関連したものとなり、学生の興味とモチベーションを維持するのに役立ちます。

10. 予測段階

生徒の学習進度を確認し、彼らが遭遇する可能性のある困難に対応するための定期的なチェックが必要です。また、学生が日本語学習の価値を認識し続けるためには、学習の成功を認識し、それを祝うことが重要です。

実際に聞いてみた

では、最後にインドネシア人日本語学習者に「勉強のモチベーション」をテーマにインタビューしてみました。

それぞれ、独自のモチベーション維持の方法を活用しています。

今回は2人に聞きました。

この二人はあえて、僕とは以前関係のなかった二人を選びました。

プトラさん

(27歳・男性)

インドネシアのジャカルタ出身。大学生で、日本のアニメとマンガが大好き。2年前から日本語を学び始めた。

プロフィール

プトラさんの体験 日本語を学ぶことは時々難しいですね。特に漢字は、私たちインドネシア人にとってはとても新しいことなんです。一つ一つ覚えるのは大変です。 (困難を乗り越える方法は?) 日本のアニメやマンガが大好きなんです。それらを通じて、日本語を自然に学ぶことができます。例えば、お気に入りのマンガを日本語で読むとき、知らない単語や表現が出てきたら、すぐに辞書で調べます。それがとても覚えるのために役に立ちますから。 (他には方法は?) 言語パートナーを見つけることが大切です。日本語を話す友達を作ると、それがモチベーションになります。一緒に勉強したり、会話を楽しんだりすることで、自然に言語能力が上がっていきますね。


アユさん

(23歳・女性)

バリ島出身。日本の文化と料理に興味があり、日本に留学する夢を持つ。1年半前から日本語を学んでいる。

プロフィール

最初はあまり日本語に興味がありませんでした。高校で日本語専攻がたまたま選んでしまいました。笑、でも勉強は好きなので頑張りました。日本語の文法や敬語は時々混乱することがあります。それを解決するために、私は常に日本のドラマや映画を見て、わからないところはよく先生に聞きます。先生が優しいんですから、安心します。もう少し勉強すればきっと日本に行けると思いますので、将来の夢は日本で日本語を学ぶことです。今はJAPANESIABLEが一番使って、オトディダック(独学)で勉強します。ドラマが好きですから、実際の会話の中でどのように使われるかを理解しようとしています。字幕をオンにして、新しい表現や単語をメモすることもあります。これにより、言葉が実際の状況でどのように使われるのかを学ぶことができます。

この二人のインドネシア人学生の経験を通じて、モチベーション維持のための主な戦略は、自分自身の興味や目標に日本語学習を結びつけること、そして学習方法に多様性を持たせることであることが見えてきます。

メディアを利用した学習、言語交換パートナーとの会話、教材としての映画やドラマ、授業だけではなく、これら全てが一緒になって、彼らが日本語を学ぶ道のりを楽しく、そして有意義なものにしていくのだと思います。

JAPANESIABLEにも「歌」もあるし、「会話」もあるし、「ポッドキャスト」もあるので、そういったものをうまく組み合わせて、やる気を維持させてくださいね。

自身の生徒の様子を観察しながら自分らしい授業を作っていきましょう。いろんな色があっていいと思います。

JAPANESIABLEでは多くのインドネシア人とインタビュー動画を撮影しております。

どのような壁に出会い、工夫をしてきたかがわかるので、生徒さんにぜひシェアしてあげてくださいね。

さいごに / 授業は何周かしてうまくなる

授業は、最初はうまくいきません。

自分の授業は生徒に教えるだけではなく、生徒からの授業のフィードバックや、様子などからも教える側も反省点が出てくるはずです。

次の授業は今回の授業よりも一歩ずつ上達させる、このような意識を講師が持つことで、数を重ねるたびに授業の質が上がり、生徒との信頼関係もできてくるはずです。

で、これだけ耳の痛いことを言っておいて、最後にナンヤネン!って話ですが、講師だって楽しまなきゃダメです。

マジになりすぎ、いつも肩ひじ張ってる、そんな状態だと疲れますし、教える喜びもそがれてしまいます。

ってかそんなガチガチな先生に教わる生徒さんも窮屈です。笑

だから、楽しむこと、うまくいかないことがあっても、次に活かせばいいです。

失敗した⇒落ち込む、ではなく、

失敗した⇒次こうしよう!

このような考え方を根底に持ちましょう。

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